Vプリカ詐取の手口が50%以上に ゴールデンウィークを狙った詐欺サイトも増加
2023年4月度のインターネット詐欺リポートでは、Vプリカ詐取の手口が増加している点を取り上げます。
目次
Vプリカ詐取の手口が50%以上
2023年4月はVプリカ※1コード詐取を狙った詐欺サイトの割合が50%以上を超えました。ここ数ヶ月、国税庁を中心にVプリカ情報を詐取する詐欺サイトが増加していました。ですが1-2か月で同じデザイン・仕様で「関税局」「国税局」「年金機構」などの詐欺サイトが複製され、すべてVプリカコードを狙ったものとなっています。


Vプリカ詐取の詐欺サイト
※1 Vプリカとはインターネット専用のVISAプリペイドカードです。コンビニなどで購入可能でVISA加盟店ならクレジットカードのように利用することが可能です。
※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
ゴールデンウィークを狙った詐欺サイトも増加
「えきねっと」や「ETC利用照会サービス」の詐欺サイトが増加しています。こちらは4月に入り増加傾向にあり、最大11連休のゴールデンウィーク・感染対策緩和で旅行需要増加が増えたことを狙った可能性があります。

えきねっとの詐欺サイト

ETCサービスの詐欺サイト
※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
地方銀行などを狙った詐欺サイトも登場
ここ1-2か月の間に、銀行系を狙った詐欺サイトが実数ベースで増加傾向にありましたが、地方銀行を狙った詐欺サイトが出てきています。年度初めで銀行口座を作る需要を狙っている可能性もあります。またいままで地方銀行は報告数が少なく、今後大手銀行から地方銀行へターゲットをシフトしていく可能性もあり注意が必要です。


横浜銀行のフィッシング詐欺


大和ネクスト銀行
※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
フィッシングサイトブランドランキング
4月は日本年金機構や厚生労働省などVプリカを詐取する詐欺サイトが増加しています。国税庁は構成比で15ポイント以上減少していますが、同じデザインとフォーマットで日本年金機構などの詐欺サイトが作られています。

フィッシングサイトカテゴリ別構成比
4月度は、携帯キャリアの構成比が減少し、クレジットカードの割合が増加しています。また前月に引き続き官公庁関連のフィッシング詐欺サイトの割会が約50%と全体の半数を占めており、注意が必要です。


※5ポイント以上上昇したカテゴリは黄色の矢印になります。
※5ポイント以上減少したカテゴリは灰色の矢印になります。
フィッシング詐欺被害防止のポイント
メールやSMSで案内されたURLが正規のURLか確認する
メールやSMSメッセージ上のリンクはクリックせず、事前に登録しておいたブックマークやウェブ検索で正規サイトへアクセスしましょう。または、怪しいサイトを診断する無料サービスを利用し事前にURLをチェックしてください。
個人情報やクレジットカード番号の入力を促すメール・SMSに注意する
クレジットカード会社などでは、個人情報やクレジットカード情報などについてメール・SMSでの問い合わせは行っていないため、情報入力させるページに誘導するメールには細心の注意を払いましょう。
ログインID・パスワードの使い回しを控える
複数のサービスサイトで同じログインID・パスワードを使い回していると、フィッシング詐欺によってログインID・パスワードが詐取された場合、他のサービスサイトの不正利用被害に遭う可能性が高まります。被害を最小限に抑えるためにもログインID・パスワードの使い回しはせず、サービスごとに登録内容を変更し管理を行うようにしましょう。
セキュリティソフトやネット詐欺専用ソフトを導入する
犯罪者の手口は日々巧妙化しており、今まで意識してきた対策が通用しなくなる可能性があります。日々進化するネット犯罪に対抗するにはセキュリティソフトを導入することも必要です。不審なサイトにアクセスした際に注意喚起を行ってくれます。
詐欺サイトを無料で診断「詐欺サイトチェッカー」
日々増加するインターネット詐欺、詐欺サイトかどうかをチェックできるサービス「詐欺サイトチェッカー」 を提供開始しました。詐欺ウォールが独自で収集した詐欺サイトのブラックリストと各官公庁から通報のあった詐欺サイトのブラックリストを元に無料で気になるサイトをチェックします。

サイトURL:https://checker.sagiwall.jp/
2023年4月 詐欺サイト検知率リポート
詐欺ウォールとは日本人をターゲットにしたインターネット詐欺をブロックする、ネット詐欺専用セキュリティソフトです。従来の検知手法である「ブラックリスト検知」に加え、詐欺ウォール独自のネット詐欺検知エンジンである「ヒューリスティック検知」「AI検知」のトリプルブロックで、ウイルス対策ソフトでは検知困難な巧妙な手口の詐欺サイトを検知します。
詐欺ウォールを開発・提供するBBソフトサービスでは、公的機関などとの連携によって収集した詐欺サイトURLを利用し、定期的に詐欺サイトの検知率調査を行っています。2023年4月の詐欺ウォールによる詐欺サイト検知率は96%と他社と比較し高い結果となりました。
- <検知率調査概要>
- https://www.sagiwall.jp/report/about_report.html
- <調査期間>
- 2023年4月18日(火)
- <調査対象URL>
- 公的機関などから提供された詐欺サイトURL計99件
- <調査結果>
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2023年4月 詐欺サイト検知数リポート
2023年4月の詐欺ウォールによる詐欺サイト検知数は6,048,657件で、2023年3月と比較すると、270,265件増加する結果となりました※。

※以下記載のアプリバージョン以上の詐欺ウォールを利用しているお客様のアクセス数値を集計
Windows版:3.3.0 / macOS版:3.5.0 / Android版1.7.0 / iOS版3.2.0.4