携帯キャリアの詐欺サイト20倍に 国税庁サイトは関税局を装った物にデザイン変更
2023年2月度のインターネット詐欺リポートでは、携帯キャリア向けのフィッシング詐欺サイトが増加している点を取り上げます。
目次
携帯キャリアを狙ったサイトが増加

携帯キャリアを狙ったフィッシングサイトの報告数が急増しています。昨年12月はSoftBankのフィッシング詐欺サイトが急増した影響で、構成比が上昇していますが、2023年2月は、SoftBankとauのフィッシング詐欺サイトが急増しています。SoftBankの手口は、OS毎にページを出しわける手口で、iOSからアクセスすると認証情報を盗み、Androidからアクセスすると偽アプリをダウンロードさせる手口となります。

iOS画面

Android画面
※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
国税庁サイトは関税局にデザインを変更
ここ数ヶ月報告数が急増している国税庁のフィッシングサイトは、デザインを変更しているサイトが出ています。デザインや構成などはそのままに名前を関税局に変え、手口は個人情報の詐取とVプリカの情報を盗む手口となります。確定申告終了後は他の官公庁を名乗ったフィッシングサイトが出てくる可能性もあり注意が必要です。

関税局を装うSMS

関税局

国税庁
※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
新年度を切り口にした偽販売サイトに注意
新年度を切り口にした偽販売サイトが登場しており、机やお弁当箱など入学や入園を意識した偽販売サイトが出ています。偽販売サイトはフィッシング詐欺サイトと比べすぐに閉じられることは傾向上少ないため、 4月に入っても新生活を切り口したサイトに遭遇する可能性はあり注意が必要です。

※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
フィッシングサイトブランドランキング
2月はSoftBankが再度増加しており、全体の47.8%を占めています。またauのフィッシングサイトの報告数が急増しており、注意が必要です。

フィッシングサイトカテゴリ別構成比
2月度は官公庁の構成比が減少し携帯キャリアのフィッシング詐欺が増加しています。携帯キャリアは実数ベースで前月より約20倍に増加、官公庁は国税庁のサイトが実数ベースで4分の1になった影響で構成比が40ポイント減少しています。


※5ポイント以上上昇したカテゴリは黄色の矢印になります。
※5ポイント以上減少したカテゴリは灰色の矢印になります。
フィッシング詐欺被害防止のポイント
メールやSMSで案内されたURLが正規のURLか確認する
メールやSMSメッセージ上のリンクはクリックせず、事前に登録しておいたブックマークやウェブ検索で正規サイトへアクセスする。または、怪しいサイトを診断する無料サービスを利用し事前にURLをチェックする。
個人情報やクレジットカード番号の入力を促すメール・SMSに注意する
クレジットカード会社などでは、個人情報やクレジットカード情報などについてメール・SMSでの問い合わせは行っていないため、情報入力させるページに誘導するメールには細心の注意を払いましょう。
SSL通信が提供されているかどうかチェックする
個人情報(メールアドレスやクレジットカード番号など)を入力するページのアドレスバーに鍵マークが表示されない場合には、注意が必要です。ですが昨今ではSSL通信されている偽サイトも登場しており、アプリやブックマークからサービスサイトへアクセスするほうが安全です。
ログインID・パスワードの使い回しを控える
複数のサービスサイトで同じログインID・パスワードを使い回していると、フィッシング詐欺によってログインID・パスワードが詐取された場合、他のサービスサイトの不正利用被害に遭う可能性が高まります。被害を最小限に抑えるためにもログインID・パスワードの使い回しはせず、サービスごとに登録内容を変更し管理を行うようにしましょう。
詐欺サイトを無料で診断「詐欺サイトチェッカー」
日々増加するインターネット詐欺、詐欺サイトかどうかをチェックできるサービス「詐欺サイトチェッカー」 を提供開始しました。詐欺ウォールが独自で収集した詐欺サイトのブラックリストと各官公庁から通報のあった詐欺サイトのブラックリストを元に無料で気になるサイトをチェックします。

サイトURL:https://checker.sagiwall.jp/
2023年2月 詐欺サイト検知率リポート
詐欺ウォールとは日本人をターゲットにしたインターネット詐欺をブロックする、ネット詐欺専用セキュリティソフトです。従来の検知手法である「ブラックリスト検知」に加え、詐欺ウォール独自のネット詐欺検知エンジンである「ヒューリスティック検知」「AI検知」のトリプルブロックで、ウイルス対策ソフトでは検知困難な巧妙な手口の詐欺サイトを検知します。
詐欺ウォールを開発・提供するBBソフトサービスでは、公的機関などとの連携によって収集した詐欺サイトURLを利用し、定期的に詐欺サイトの検知率調査を行っています。2023年2月の詐欺ウォールによる詐欺サイト検知率は100%と他社と比較し高い結果となりました。
- <検知率調査概要>
- https://www.sagiwall.jp/report/about_report.html
- <調査期間>
- 2023年2月8日(水)9日(木)14日(火)
- <調査対象URL>
- 公的機関などから提供された詐欺サイトURL計296件
- <調査結果>
-
2023年2月 詐欺サイト検知数リポート
2023年2月の詐欺ウォールによる詐欺サイト検知数は5,104,572 件で、2023年1月と比較すると、570,165件減少する結果となりました※。

※以下記載のアプリバージョン以上の詐欺ウォールを利用しているお客様のアクセス数値を集計
Windows版:3.3.0 / macOS版:3.5.0 / Android版1.7.0 / iOS版3.2.0.4