2022年上半期(2022年4-9月)インターネット詐欺リポート

ネット詐欺の報告数は3.7倍に増加 手口はECからクレカが顕著に

2022年上半期(2022年4-9月)もさまざまなインターネット詐欺が登場しました。そこで2022年4-9月までの上半期インターネット詐欺がどのような傾向であったか紹介する「2022年上半期インターネット詐欺リポート」を発表いたします。

フィッシング報告数の推移

官公庁やセキュリティ団体から報告された詐欺サイト数は、以下のようになりました。2021年下半期と比較すると3.7倍に増加、特にクレカ向けフィッシング詐欺サイトの報告数が急増しています。

ネット詐欺サイト報告数の推移

インターネット詐欺手口の変化

2021年下半期はコピー・粗悪品の販売や商品を買っても送ってこない手口である偽販売違法販売の手口が5割を占めていましたが、2022年4-9月はフィッシング詐欺サイトの構成比が11.6ポイント上昇しています。
また2022年8月に日本郵政を騙り偽アプリをインストールさせるの手口の報告が増加、2022年上半期の構成比が上昇しています。

インターネット詐欺手口の変化
日本郵政を騙ったサイト
日本郵政を騙ったサイト

※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。

狙われたサービスはクレジットカード、ECサイトやWebサービスは減少

サービス別にみると、今まで多かった携帯キャリアやECサイトの構成比は減少しており、クレジットカードの割合が41ポイント増加しています。

サービス別構成比

2022年上半期のブランドランキング

2022年上半期はクレジットカードのフィッシング詐欺サイトが多数ランクインしています。2021年下半期は、サービスサイトや携帯キャリアのサイト、ECサイトなど様々なサイトがランクインしていましたが、2022年に入りクレジットカード系のサイトが多数報告されています。また2022年9月に三井住友銀行のフィッシング詐欺サイトの報告数が増加し、ランクインしています。

ブランドランキング

まとめ

2022年上半期は、2021年後半に比べ詐欺サイトの報告数が大きく増加しています。またターゲットとなるサービスもあからさまに変わりクレジットカードを狙ったフィッシング詐欺サイトに移行しています。最近のクレジットカードのフィッシング詐欺の増加は、18歳からのカード申し込みなど新規ユーザーが増えることを狙ったことも想定されますが、今後どういったサービスが狙われるか?どういう手口が増加していくか?は規則性がないため予想が難しく、様々なサービスや商品でフィッシング詐欺の可能性があると意識し注意していく必要があります。また現在、見た目でフィッシング詐欺サイトを見抜くのは非常に難しく、メール文言やURL、サイトに書かれている内容は自分で判断せずに、アプリでサービスを利用する、過去利用してブックマークしておいたURLからアクセスすることを意識するだけで、被害の拡大を防ぐことができます。

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詐欺ウォールによる詐欺サイト検知数(月次比較)