「詐欺ウォール」モバイル向けAI検知エンジン強化~OS別コンテンツ出し分け詐欺サイトへの対応~
BBソフトサービス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:瀧 進太郎、以下BBSS)は、ネット詐欺対策ソフト「詐欺ウォール」のモバイル版に向けたAIエンジンを強化する改善を2023年3月31日に実施いたします。「詐欺ウォール」ではブラックリスト検知、ヒューリスティック検知、AI検知のトリプルエンジンで詐欺サイトを検知しています。今回はAI検知エンジンを強化し検知率がより精度の高いものに改善されます。
モバイル向けに検知精度を改善する理由
詐欺ウォールの利用状況を見るとモバイルでのWebサイト検査割合が87%、内検知の割合では90%とモバイルで多くのWebサイト検査と検知が行われています。今後もこの傾向は続くと考えられ、モバイルでの検知精度を高めていくことが今後より重要になると想定されます。
OS毎に表示されるコンテンツが違う詐欺サイトの実態
今回のAI検知エンジンを強化した背景には、詐欺サイトの構造の変化があります。同じURLでもOSによって違うコンテンツを表示する詐欺サイトが確認されています。具体的には全く異なるサービスのコンテンツを表示するものとして詐欺サイトURLをクリックした際に、PCではブランクページとなり何も表示されず、モバイルではキャリアや官公庁をかたるフィッシング詐欺のコンテンツが表示されるものが確認されています。ここ1~2年でこのような詐欺サイトは急速に増加しており、今後もOS別に異なるコンテンツを表示させ、より多くの情報を搾取しようとする巧妙な詐欺サイトが増加すると考えられます。
全く別のサービスを表示する詐欺サイト
PCではブランク、モバイルでは官公庁をかたるフィッシング詐欺のページが表示される
※何も表示されないブランク画面例
<PCで表示した場合>
<モバイルで表示した場合>
変化する詐欺サイトへの対応
「詐欺ウォール」ではこのように変化する詐欺サイトへの対応としてAIエンジンの機械学習方法について改善を行います。従来は新しい詐欺サイトが発見された場合、PCブラウザからWebサイトの情報を取得しAIエンジンでの機械学習を行い、その学習内容をモバイルにも反映して検知を行っておりました。また、現在確認されているOSによってコンテンツを出し分けしている詐欺サイトは、有名ブランドをかたるものが主流となっており、モバイルで異なったコンテンツを表示していても過去にPCで学習した内容を生かして検知をすることができておりました。
今回の改善により、PCからの情報取得に加えてモバイルからも詐欺サイト情報を取得できるようになることでAI検知エンジンが強化され、今後モバイルのみで全く新しいブランドやデザインの詐欺サイトが出てきた場合に素早く検知することが可能となります。
BBSSでは、日々変化している詐欺サイトに対応するための研究・改善を今後も継続してまいります。